静岡県内にレンタカー25店舗、カーリース6営業所を構えるトヨタレンタリース静岡。
トヨタブランドと静鉄グループの安心と信頼で地域に密着した事業を展開し、これまで観光やビジネスでの静岡の移動を支えてきました。
2026年の設立60周年に向けて、お客さまだけでなく、働くスタッフの満足度向上にも取り組んでいます。
自動受付システムやカーシェアの導入で、
もっと快適に、もっと笑顔に!

コロナ禍が過ぎ、急激に人流が回復しインバウンドのお客さまも増加しました。お客さまの待ち時間の短縮や現場スタッフの負担減を目的に、2023年に自動受付システム「RaCCU(ラクー)」を導入。レンタル部副部長の鈴木四郎さんにお話を伺いました。

従来の「楽々チェックイン」は会員登録したお客さまに対し、窓口での説明や手続きが簡略化されるサービスですが、自動受付システム「RaCCU」は会員でなくても誰でも利用できます。
「これまで窓口では15分程度かかっていた受付が、自動受付では5分以下で完了します。ですので、待ち時間が30分くらい短縮された店舗もあります。画面遷移もわかりやすい導線になっているので、こういった機械に不慣れな年配の方もスムーズに利用されていますし、多言語対応なので、インバウンドのお客さまにもご利用いただいています。店舗によっては対象のお客さまの9割近くがRaCCUで受付していますね。」
また、ライフスタイルやニーズの変化に伴い、24時間365日利用可能なカーシェアも導入。スマホひとつで予約や受付が完了でき、待たずに利用できるので、年々利用者も増えているそうです。

鈴木さんは、自動受付やカーシェアの導入は、お客さまの利便性の向上の他にもメリットはまだあると言います。
「これまで窓口対応などに追われていたスタッフたちは、お客さまとのコミュニケーションが増え、より丁寧な接客ができるようになりました。お客さまの満足度はもちろん、スタッフのモチベーションも上がり相乗効果をもたらしています。」
様々な場面で機械化、デジタル化が進み省人化や利便性が追求されますが、トヨタレンタリース静岡ではお客さまとのコミュニケーションやおもてなしの心を何よりも大切にしている姿勢がうかがえました。
『生成AI観光ナビ』実証実験に参加しました
2025年2月に静鉄グループは、株式会社NTTデータMSEとネットイヤーグループ株式会社と共同で、インバウンドのお客さまを対象に地域の魅力を発信し、地域観光の活性化や観光資源の強化を推進する『生成AI観光ナビ』の実証実験を行いました。トヨタレンタリース静岡も静鉄グループの一員として実験に参加。引き続き、鈴木さんにお話を伺いました。
「インバウンドのお客さまは、観光地の情報を持たずに訪れる方が多いというアンケート結果もあり、当社のレンタカーを利用するお客さまに、静岡県内の観光地や立ち寄りスポットを紹介する『生成AI観光ナビ』のタブレットを貸し出し、デジタル技術を活用した観光地への誘導効果を検証しました。」
『生成AI観光ナビ』は、「富士山」「お城」「天ぷら」「写真」といったキーワードを音声入力すると、周辺のおすすめスポットを紹介してくれるのだそうです。
「今回サンプル数はそれほど多くはなかったのですが、実際に紹介された場所に行ったお客さまもいたようで、一定の成果は出たようです。当社としてはお客さまの満足度向上の効果はありますが、これが収益に直結はしないと考えています。ですが、静岡県の観光業の活性化につながる施策だと思いますので、今後もこういった取り組みには積極的に協力していこうと考えています。」
風通しの良い職場を目指して、風土改革を推進しています
古い企業体質からの脱却、社員のモチベーション向上を目指して、2023年から「組織風土改革」がスタート。プロジェクトのチームマネージャーの遠藤啓介さんと、運営メンバーの高橋薫さんにお話を伺いました。
「社員のやりがいの醸成と風通しを良くしたいとの思いから始まった風土改革。外部のコンサルタント会社の伴走の元、1年目は10回以上の研修を重ね、管理職の意識改革を進めました。2年目は一般社員向けの研修を行い、会社のビジョンの浸透、自分の目標や将来像を考える機会としました。一般社員向けはワークショップのような参加型の研修にしたことで社員の反応も良く、『面白かった』『次はいつやるの?』といった声もあり、嬉しかったですね。」(遠藤さん)


開始当初は研修に対して否定的な意見もあったそうですが、今では目に見える変化も出てきているようです。
「社内の雰囲気は良くなりましたね。部門が違ったり、普段あまり接することがなかった人とも研修を通して親しくなり、コミュニケーションが活発化していると思います。劇的に変化することは難しいですが、確実に一歩一歩、前進していると感じています。」(遠藤さん)
高橋さんは、キャリア採用だからこそ気づく視点から、この職場をもっと良くしたいという想いで運営に参加しています。
「少人数のチームを組んでワークショップを行うなど、受け身ではなく自分で考え意見を出し合う研修は、楽しく学べてとても良いなと感じています。職場でも課題を見つけてPDCAを回していくとか、研修の成果が出ていると思いますね。」
「風土の改革に終わりはなく、会社のビジョンに向かって常に意識していくことだと感じています」と遠藤さん。 高橋さんも「今後も皆さんに刺激を与えられるような研修を行っていきたい」と意欲的に話してくれました。お二人の笑顔からも風土改革の手応えが伝わってきます。

自分次第でキャリアアップできる会社です
トヨタレンタリース静岡は、働きやすい環境づくりにも力を入れています。年間休日を増やしたり、育児支援にも積極的だそうです。
「時短勤務は一般的に子どもが小学校に入るまでですが、当社は小学6年生まで延長できます。実は私もそこに惹かれて転職してきたんです」と話す、採用・教育担当の増田綾さん。
「車業界では珍しく、基本的に地元勤務で県外転勤がないのも魅力ですね。また、学歴に関係なく、スキル次第でどんどんキャリアアップができる会社だと思います。インバウンドのお客さまが増えてきていますが、最初は外国語が話せなくても、1年も経てば必要な会話はできるようになる人が多いようです。明るく前向きで、何をしたらお客さまは喜んでくれるだろうと考え行動できる方、またチャレンジ精神旺盛な方にぜひ入社していただきたいですね。」

苦手な接客業にあえてチャレンジ!
レンタカースタッフ 池田真愛さん
●仕事の楽しさは?
もともと人と話すことが苦手だったのですが、あえて挑戦してみようと思い入社しました。また、子どものころ、家族旅行の際に借りたレンタカーのお姉さんの笑顔がとても素敵だったのが忘れられず、憧れていたことも理由です。
入社2年目ですが、多くのお客さまと接するうちに接客が好きになりました。平日は常連のお客さまも多く名前を覚えてもらったり、お客さまとの何気ない会話がとても楽しいです。
●仕事内容は?
カウンターでの窓口業務、電話対応、返却された車両の点検や清掃業務をしています。どの仕事も大変なのですが、特に清掃は夏は車内が暑いですし、冬は水が冷たくてちょっとつらいですね(笑)。
最近は任される仕事が増えてきて、信頼されている嬉しさと同時に身が引き締まる思いです。後輩も入ってきたので、先輩にも後輩にも信頼され頼られる存在になっていきたいと思っています。


チームワークを大切に!
レンタカースタッフ 伊藤翔さん
●この仕事の魅力は?
仕事内容は同じでも、毎日違うお客さまと接するので同じ日は一日とありません。それがこの仕事の魅力だと思います。平日はビジネスのお客さまが多く、出発、返却あわせて200件以上になることも。チームワークで正確かつスピーディーに対応しています。
観光のお客さまは、普段あまり車に乗らない方もいらっしゃるので、いつも以上に丁寧に説明することを心がけています。そのお客さまが観光を楽しんで無事戻ってこられ、「ありがとう。安心して運転できた」などと声を掛けていただいたときは、やりがいを感じる瞬間ですね。
●職場の雰囲気は?
入社15年目になりますが、風土改革の推進もあって職場の雰囲気がとても良くなってきたと感じています。低年時のスタッフからの提案にみんなで取り組んだり、イベントの企画をしたり、積極的に動けるようになりました。
私はインスタグラム担当なのですが、自分はインスタグラムに疎いので、仲間を巻き込んでやっています(笑)。その結果、投稿の「いいね数」が全社1位になりました!これも職場の雰囲気、仲間との関係性が良いからこそだと思います。



人と車をツナグお手伝い その先の未来へ
2026年に60周年を迎えるトヨタレンタリース静岡は、個人向けのレンタカー事業と法人向けのカーリース事業の2本柱で成長を遂げてきました。取締役兼総務部部長の渡邉貴博さんにこれまでの歩みや、大切にしていることなどを伺いました。
当社はトヨタブランドという強みはありつつも、さらに付加価値をつけることでお客さまの満足度向上に取り組んできました。レンタカーであれば丁寧な接客、おもてなしの精神であったり、カーリースであれば提案力や対応力を磨いて、お客さまに信頼され、選ばれる会社を目指しています。
ここ十数年で「借りる価値」や「アウトソーシング」が浸透し、カーリース事業は拡大しました。また近年、インバウンドのお客さまの増加でレンタカーの需要も増えています。車を取り巻く環境や人々のライフスタイルは時代とともに変わり、その変化にいち早く対応していく必要があります。ですが、私たちがお客さまの生活や企業活動を支えるパートナーであることはいつの時代も変わりません。 風土改革で『人と車をツナグお手伝い その先の未来へ』というビジョンを全社員で決めました。人と車をツナグという使命を胸に、未来を見据えて今後もチャレンジしていきたいですね。

2026年の60周年に向けて、社内でプロジェクトチームが立ち上がっているそうです。「お客さまに60年の感謝の気持ちを伝えたい。色々と企画を考えていますよ」と話す渡邉さん。風通しが良くなり、様々な提案が飛び交うことでしょう。どんな企画で楽しませてくれるのか、乞うご期待!
トヨタレンタリース静岡 ホームページ
https://toyota-renta.co.jp/
■関連記事:特集「トヨタレンタリース静岡×静岡産業大学」
https://shizutetsu-nanairo.com/feature/feature-923/